次の日、オレはバイト先のコンビニへ向かう。
そして店長に頼まれて商品を棚へと並べていく。
すると。
「真紘♪」
しゃがんでいるオレの後ろから聞こえてくる声。
その声を聞いてオレは心の中で溜め息をつく。
そしてゆっくり振り返ると、オレを見下ろして満面の笑みで微笑むメグ。
「まーた、来たのか」
呆れながら言うと、大きく頷くメグ。
「真紘、彼女と別れたんだってね」
こいつはよく……そんな悲しい事を笑顔で言えるなぁ。
なんて思いながらオレはギョッとした。
「何で知ってんだよ?」
昨日の今日だぞ?
メグの耳に入るの早くね?
するとメグはニコッと笑った。
「風の噂だよ」
って……。
んなものあるのか?
あるんだったら……怖っ。
人って怖いなぁ。
誰が言うんだよ、そんな事。