オレはボーっと真姫を見る。
すると真姫は首を傾げた。
「なあに?」
真姫は高校を卒業して大学へ通っている。
何でも……旭と付き合ってて、もう3年。
よく続くな……。
の一言。
旭もよくあんなノロマと付き合えるよなぁ。
って、真姫は完全に母さん似。
恋愛に真っ直ぐで、一途。
はぁ……。
オレは何故そういうとこ、親父に似ちゃったんだろう。
オレは首を傾げてキョトンとしている真姫を無視して、溜め息をつくとリビングを出て自分の部屋へと向かった。
制服からスウェットに着替えて、オレは再びリビングへ戻る。
そして親父の向かい側にあるソファに座った。
それと同時に真姫は笑いながらオレに声をかけてきた。
「真紘。帰り遅かったけど、デートだったの?」
うわ……。
あんま触れてほしくなかった。
オレは無表情で言った。
「……別れた」