次の日。
オレは彼女と待ち合わせをした。
彼女はオレの通う高校の隣にある高校だ。




オレはバイトが休みだから、いい機会だと思って呼び出した。




昨日もちゃんと考えたけど……。
本気で好きになれない。
好きだけど、それは恋愛対象としての好きじゃない。




駅前で待っていると、駆け足でオレの方に彼女が近づいて来た。




「ごめん!待った……?」




走って乱れた髪を頬を赤くして手ぐしで直す。
この子は普通に可愛い。
男子に人気あると思うし。
性格もいいと思う。
でも……何か違う。




オレはフッと笑って彼女を見下ろした。




「さっき来たとこだから、大丈夫」




そう言うと、彼女はホッとした顔をした。
すると彼女は満面の笑みでオレを見上げる。




「で?話って何?」




あー。
来たよ。本題を言う時が。




何回経験しても慣れない。