「好きです!付き合ってください!」




夏休み。
バイト中。
オレのいるレジにお菓子を置いて、目を輝かせている女子。
その子はオレが1年前まで通っていた中学の制服を着ている。




オレは溜め息をついて、袋にお菓子を詰める。




「あのさぁ……何回も言ってるけど。オレ……彼女いるし」




そう……。
この子のこうした告白は、今日が初めてな訳じゃない。
多分……今日ので。
6回?
いや、7回だったかな。




まぁ。
覚えられないくらいって訳。




オレの名前は半田真紘。
今年から高校生になって、特に部活に入る事もせず。
こうしてコンビニのバイトをしている。




そして、目の前にいるのは。
中学3年の滝山恵弥(メグミ)。




オレはムッとオレを見上げているメグに向かって、シッシと追い払うように手を振った。




「メグお前高校受験だろぉー?こんなとこいないで勉強しろよ」




呆れながら言うと、メグは頬を膨らませた。




「だって……真紘が好きなんだもん」