「真姫は旭君と何にもないのー?」
そう聞いてくる胡桃。
だーかーらー!
また言うけど!!
「何もないよ。あっても困る」
じゃなきゃ、幼馴染なんてやってらんない。
異性の幼馴染なんてそんなもんでしょ?
だって……お互いなんか前とは違うもん。
前は一緒に帰ったり。
遊んだり。
一緒にお風呂入ったり。
一緒に寝たり。
後の2つは恥ずかしくて思い出したくないけどさ。
そんな事もうしないでしょ?
すると胡桃は苦笑いした。
「もう……ちょっとは意識したりしないんかなぁ」
しないしない。
もし間違いがあっても、旭はあたしの事なんて眼中にないよ。
だってあたし……。
可愛いママと格好いいパパの子供だけど。
全然可愛くないし。
ノロマで全然駄目。
最悪のかたまりのあたしを相手にする訳がない。
なんて考えてると、胡桃はまた外を見つめた。