“調子悪いから先帰るね”
そう打って。
無理矢理明るい顔文字使って……。
あたしは携帯をバックに閉まって歩き出した。
その時……。
「真姫!」
あたしの後ろからあたしを呼ぶ声。
その声を聞いてあたしは涙が出た。
何で……来たの?
あたしは泣き顔を隠す為に俯いた。
するとあたしを呼ぶ声はすぐ後ろまで来た。
「何で……先に帰ろうとしてんだよ」
不機嫌な旭の声が降ってくる。
あたしは涙を堪えながら笑って見せた。
「打ち上げは?」
「行かねぇよ」
「何で?」
泣き顔を見せたくなくてあたしは背を向けたまま聞く。