大会当日。
あたしは何を着ようか散々悩んだ挙句。
気に入ってるピンクの半そでのワンピースに黒のベストを羽織って、軽くメイクをして家を出た。
大会は近くの運動公園でやるらしく。
あたしと胡桃はそこで待ち合わせをする事にした。
運動公園前に着いて携帯を開いて時計をチェックすると、待ち合わせの10時の15分前。
ちょっと早く着きすぎちゃったなぁ。
そう思いながら胡桃を待っていると、見覚えのある姿が目に止まった。
するとあっちもあたしの存在に気付いたらしくあたしの方に駆け寄ってきた。
「あれ?真姫ちゃん?」
「あ、湯田先輩」
目の前で笑っているのは湯田先輩。
公式のユニフォームに身を包んでいて何だかいつもと印象が違った。
思わず見つめていると湯田先輩はニッコリ笑った。
「ホントに応援しに来てくれたんだね。あれ?友達は?」
「あ、えっと……胡桃、ですか?」
湯田先輩はキョロキョロしながら言った。
聞き返すと湯田先輩はフッと笑った。
「そうそう。胡桃ちゃん!は?」
「まだ来てないみたいですね」
そう答えてあたしもキョロキョロしていると、あたしは湯田先輩に見つめられてる事に気付いた。