赤い顔を隠す為に俯いていると、旭は口を開いた。
「あ、あのさ……」
「へ!?」
突然声をかけられてあたしは思わず返事が大きくなってしまった。
顔を上げると、不機嫌そうな旭。
あ……。
「うっさいし」
「ご、ごめん……なさい」
思わず謝ってしまうと、旭はあたしに近づいて来た。
そして頭を掻きながら言った。
「これからさ……一緒に帰らね?」
「え?」
聞き返すと、旭はぶっきらぼうに視線を逸らしながらもう一度言った。
「だから。明日から一緒に帰んねぇか……って」
「あ……うん」
気付いたらそう返事を返してた。
すると旭は満足そうな笑みを浮かべた。
わ……。旭ってこういう顔もするんだ。
って思ってしまった。
だってあまりにも少年みたいな可愛い笑顔だったから。