さっきの冷たい感触はこれのせいだったのかと思いながら、あたしはオレンジティーにストローを入れた。

1口だけ飲むと、
「――う゛っ…」

それだけしか、言葉が出なかった。

何て言えば、オレンジティーの味は伝わるのだろう?

子供の頃に飲んだ風邪薬の味とでも言えば、通じるのだろうか?

「どうした?」

虹が聞いてきた。

「思ったよりも、あんまりおいしくないなって」

あたしは苦笑いを浮かべながら言った。

「どれ?」

虹はあたしの手からオレンジティーを奪うと、ストローを口に含んだ。

って、何気に間接キスじゃん!