「悪いけど、あんたらが可奈子さんのことどう言おうと、
 本人から聞いたことしか信じないから。」

「じゃあ、本人に聞いてみてよ。
 体育館の裏の桜の木の近くにいるから・・・。」

「・・・・。」

俺は黙ったまま、そこに向かった。
でも、俺は不思議だった。
誰ともあまり会話をしない、可奈子さんの居場所を何で女子達が知ってるのか、
ってことを。