゚・。。・゚・。。・゚Kanae side*




フラれたあたしを慰めてくれた輝君。
高校生の輝君は、あたし以上に落ち着いてて。
あたし以上に大人の考えを持ってる。




そんな彼をいつしか、あたしは特別な人として見るようになってた。




あの日……。
あたしを輝君が抱きしめてくれた時から。




普段見れない優しい微笑を見ると、ホッとして。
口数が少ないのにたまに輝君から話してくれるとキュンとして。
“かなえさん”って呼んでくれるとドキッとする。




高校生なのに落ち着いてて。
綺麗なセットされた髪とか。
眼鏡をかけたときの仕草とか……。
些細な事をあたしは気にかけてしまう。




前の彼氏の時にはなかったこの気持ち。
一体なんなんだろう。




最近、それが悩みの種だ。




「ここはね?……こう」




今日も図書館であたしは輝君に勉強を教える。
教える勉強は大体高校3年生の問題で。
輝君高2なのに……頭いいんだなぁ。ってつくづく思う。




もしかしたらあたし以上に頭いいのかも。