『…い、おーい、ちびー。消しゴム貸せよー。』


あたしゎちびじゃない!!!
151センチだもん。
高2にしては小さいかもしんないけど……
あ、「かも」だからね!?



『おーい。矢野 咲さーん。老化現象で耳が遠くなったんですかー?』


あたしゎおばあちゃんでもない。
これゎ確実。

まだピチピチの高校生だもん。

あーっと、ちなみにあたしの名前ゎ『矢野 咲(やのさく)』


そして、今あたしの隣でばかっ面してるのゎ『瀬名 (せなあい)藍』である。


『咲ちゃん。貸・し・て・?』


キモキモキモーっ!!!!

『もー!!!あたしゎ予習してるの!!他の奴に借りてよ!』

ふん。どうだ、ちび。
まいったかー!?

…って
あれ?


人がせっかく返事してあげたのに、瀬名ゎ何だか下を向いて黙り込んでしまった。




『お前馬鹿じゃねぇの?』



は?




『スカート』




スカート?


ちらっ。

あたしゎ自分のスカートを見下ろした。

横のすそがパンツの中に入ってた。カァァァ。


『見るなばか!!変態!!!』

はぁ………
自分でも顔が染まるのが分かった。



『ぷ。顔赤いぞ!水玉!』

水玉?
え。え。えー!!!!???
もしかして柄まで…

『見たの!?』

『ばっちり。』



さいてぇ。
こいつゎ女心を分かってないよ。
あたしの乙女心ゎMAX!
あたしゎ瀬名を睨んだ。


しかし………

え、ちょ、可愛い。
思わず見とれてしまった。
上目遣いでチワワのようなくりくりな目であたしを見つめてきた。

もちろん、これゎ瀬名の作戦。


男女関わらず、モテモテで人気のある瀬名。


だから、顔だって学校で1番って言えるほどかっこよかった。


すると、瀬名が口を開いた。

『咲。愛してるよ。』


………………………………………………え?