───「あんた‥馬鹿?それとも‥救いようのないアホなのかしら?」



ホテルの部屋に戻り、ふてくされた顔でテレビを観ていたあたしに、理由を聞いた真理の第一声である。


「なんとでも言ってよ。もう、っていうか、あたしには、元々、関係のない事だし‥。

彼が‥誰と仲良くしようと‥誰と一緒にいようと‥あたしには‥関係ない事だから‥。」



真理を見ないで、テレビを見つめて言った。



「美咲‥あんた、いい加減、素直になりなよ。


いつまでそうやって自分の心に嘘ついておくつもりなの?

それって本心じゃないでしょう?

あんた‥そんな事ばかりやってると、いつか痛い目に遭うわよ。


女は、正直が一番。素直が一番いいのよ。分かってる?」



「──分かってるわよ‥。そんな事言われなくても」