────そういえば…あたし…何か、大切な事を───あっ!!思い出した!!

あたし、トンボ玉に夢中になって、北村さんの手、自分から放して見入ってたっけ!!



「北村さん!」



なに、あたし!

一番大切な事
忘れているのよう!!
バカァーーー!!




「北村さん!」と店内をキョロキョロ見渡すと




「美咲ちゃん!ここ!」


と、右手を上げる北村さんの姿!




良かったぁ…
いたぁ───…。



急いで、北村さんに駆け寄り



「ごめんなさい。あたし、夢中になって見てて…」



「いいって。俺も楽しいから気にするなよ」


って──…


アナタはどこまで素敵な人なんですか?



素敵すぎだよ…

北村さん──…。