弥嘉の心の内を知らない
耀は翠の奇行にただただ
驚いていた。


「ホント、あんなによく
しゃべる翠見たことない
わ~☆いつもは“へえ”
位しか言わないのに」

「そうなのですか?てっ
きり、普段からよく話さ
れる方なのだと思い込ん
でいましたが……何故で
しょうかね?」


弥嘉が首を傾げていると
耀は不気味なほどに口を
横に広げて言った。


「ヤヨが気に入ったから
かもしれないね~☆」

「……気に入って頂ける
要素は何一つなかったと
思うのですが?」

「“純粋”なところじゃ
ないの?まだ知り合って
間もないから説得力ない
かもしれないけどさ……
でなきゃ、あの普段寡黙
(寧ろ寝てる)な翠が女子
相手にあそこまで突っか
かるはずないよ☆」


そう言ってニタニタ笑う
耀を見ながら、弥嘉は尚
疑問符を並べていた。