先程の発言を受けた翠は
苦々しく舌打ちしながら
尚も続けた。


「年下なら、年下らしく
年長者に敬意払いなさい
よね……生意気」

「一応敬語で話しており
ますがお分かり頂けませ
んか?それは大っ変失礼
致しましたっ!!」


それに対し紗奈恵はおど
けた口調で応戦した。




―――殺伐とした空気が
止まることはない―――




     ***




その様子を静観していた
弥嘉は密かに左隣にいる
耀に耳打ちした。


「あの、ちなみに翠さん
はおいくつなのですか?
先程年長者と仰ったので
少し気になりまして」

「確か17だったはず~☆
ぱっと見結構大人っぽい
けどね……それにしても
あんな必死な顔した翠は
初めて見たー!!いやぁ~
モテ期じゃない、ヤヨ」


そう言うとイタズラっ子
のような目を向けながら
弥嘉の背中を叩いた。


『多分違うと思います』


一方、弥嘉はそう感じな
がら苦笑を漏らした。