それと同時にある答えも
導き出すことが出来た。


「ああっ!!だからさなえ
ちゃんは、こちらに転校
してきたのですね?」

「帝政律館は国家の直轄
校だからロースクールに
行くよりも若干弁護士に
なれる確率が高いらしい
のよね。夢を叶えるため
なら、人間相手限定とか
言ってられないから」


紗奈恵はそう言って凛と
した声で弥嘉に答えた後
綺麗に微笑んだ。




     ***




和やかな空気が漂う中、
突如水を刺すように翠が
徐に口を開いた。


「随分ご立派な夢だけど
要は弥嘉ちゃんと離れる
のが嫌だったんでしょ?
あんまりにもしつこいと
愛想尽かされるわよ?」

「あんまり妄言を吐いて
ると余計怪まれますよ?
ただでさえも女装趣味で
危ない人なんですから。
それに、男の免疫皆無な
弥嘉に言い寄ったら愛想
尽かされるのはあなたの
方だと思いますけど?」


紗奈恵はそう言って実に
冷酷な笑みを向けた。

2人の美人の間にえもいわ
れぬ火花が激しく散る。