まず紗奈恵が席に着こう
とすると、女性が言った
通り背の高い少女が突然
話しかけてきた。


「アンタ、人形みたいに
綺麗な顔してる割には相
当面白い事言うねぇ~☆
何か気に入っちゃった」


そう言ってイタズラっ子
のように、円らな黒目と
小麦色の肌に映える白い
歯を紗奈恵に向けた。


「……それはどうも」


その発言に紗奈恵はさも
気だるそうに答えた。




続いて弥嘉が席に着こう
とすると、先程の少女が
向き直って話しかける。


「初めましてお隣さん☆
さっき名指しされちゃっ
たけど、あたしが相模 耀
だよ!!出来ればサガミの
方じゃなくて“ヒカル”
って呼んでくれると嬉し
いな☆どうぞ宜しく~」


そう言い終わって太陽の
ような笑顔を浮かべた後
いきなり弥嘉の手を取り
ブンブンと上下に振る。


「は、はい……こちらこ
そ宜しくお願いします」


勢い良すぎる握手に驚い
たものの耀の笑顔につら
れて、次第に弥嘉も顔を
綻ばせていった。