『さなえちゃん、ごめん
なさい……皆さんを守り
抜く為には“転校する”
しか道がありません』


弥嘉は心の中で紗奈恵に
謝罪をした後に、今度は
真剣な眼差しで男を見据
えて口を開いた。




「お父様……私、帝政律
館に行って参ります!!」




男は、驚きのあまり暫し
呆然としていたが次第に
微笑を浮かべていた。


「よく決心したな」


そう言って娘の頭の上に
手を置き優しく撫でた。




――悩める新米守護者、
今人生の岐路に立つ――




【Chapter.2 決意】 完