「はぁ・・・はぁ・・・」
息をきらして苅谷をかばうように女子たちの前に立つと思いのほか雨が強かった。
勢いがよすぎたのか、ぐちゃぐちゃの土が俺のズボンの裾を汚く染める
一瞬にしてびっしょりになった俺は一気に女子たちの視線を浴びた。
その冷たい目は、何にも気にならなかった。
「なに?上場もこいつの事好きなわけ?」
山中が眉をひそめて訊いた
「悪いか?」
雨に濡れた前髪が視界にちらつく。
でも、もっと払いのけたいなものが目の前にある。
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