ぐいっと水町は古谷を引き寄せ、しゃがみこむ苅谷の姿を一瞬だけみた。 「女の子泣かしちゃだめだろ!」 廊下に響き渡る逞しい怒声は、何より俺の心を震わせた。 水町は感情のこもった拳を構えると、次の瞬間、思いっきり古谷の頬をえぐった。 どんっ・・・ と鈍い音が聞こえると、群れる女子たちの息をのむ姿が確認できた。 水町・・・・・・ 倒れ込む古谷に、水町はさらに追い討ちをかける。