俺もその中のひとりに過ぎないかもしれない・・・ 質問に嫌がる苅谷を無視して、古谷はなおも続けた。 「ねぇねぇ苅谷ちゃん。もしかして自惚れちゃてたりする?」 「自分のこと、可愛いとか思ってんじゃないの?・・・・・・ねぇ?」 苅谷は両手をぴたりと閉じて顔の目の前へとすっと移動させる。 その体は、小刻みに震えていた