迷わず檻の外である屋上への階段を目指しているときだった。


俺は二度と見たくなかった組み合わせに鉢合わせる。



半開きのガラス扉から雨が横から入り込むエントランスには、苅谷と水町の姿があった。



俺は軽快に歩んでいた自分の体を制し、二人の死角の突き当たりの角へとを身を隠した


一瞬、何をやっているのだろうと混乱するが、突発的な行動だったので仕方がない。


苅谷は困っているといった表情で、水町がやや苅谷に迫っている。
そんな風に俺には見えた