最初にあたしがここを開けたのは、


１年生の夏。


休み前の、自習の時間だった。


とは言え、ほかのクラスは授業中だから


誰も来ないだろうと思ってた、のに。




「あ。開いてる」




ふと声がして振り返ると、


そこには男の人が１人。


制服着てるから、まさか先生ではない。


「……」


あたしが沈黙していると、


そのひとが近寄ってきた。





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