「…恋愛にはそーゆーのつきもの?」


「…やー、忘れようか」


「……やーだ」



ふわり、と良い香りがした。


かと思えば、すぐ近くに、


顔。



「!」


「ね、好きなひと、いるの?」


「…近い、んですけど」


「俺が訊いてんの」


「……」



いる、


と小さな声で言ってみると、




唇に、何かが触れた。





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