ふいに、新志さんがあたしの脚に頭を乗せてきた。 所謂膝枕。 …可愛い。 ……いやいや、そうじゃなくって! 「何して…」 「しーっ」 右手の人差し指をあたしの唇に当てて、 「授業中ですよ、由佳さん」 と言った。 「お静かに」 「……はい」 「あっ」 と、思い出したようにポケットに手を突っ込んで、 眼鏡を取り出した。 .