俺には理解出来ない、星を崩壊させるなんて。

「違う! わしの望みはこの球の破壊じゃ。2度と再びこの球が生まれないようにするのじゃ」

 老人は大きくかぶりを振った。

 白銀はその言葉に眉をひそめる。

「ちょっと待てよ……なんでこの星の崩壊とその球が関係あるんだ?」

「『マナ・グロウブ』はこの星で生まれる……スナイプの大いなるマナは際限なく生み出され、周り切らなくなったマナが固まり出来上がるのじゃ」

「! そんなカラクリが……」

「お前さんは伝説としてしか知らんじゃろう。だが、こいつは確実にこの世を波乱に導く……これ以外にもまだあるかもしれん。もうこれ以上こいつを増やしてはいかん! 増えれば増える程、波乱は拡がっていく。この宇宙全体を覆い尽くすかもしれんのだ」

 決断が迫られていた。

「……」

 白銀は老人から球を受け取る。