「映画でも行こう。」

ハル君がまた目尻を下げて言う。


あたしは何度この笑顔をもらっただろう?


思えば軽い出逢い…


嘘から始まった出逢い…

でも今ハル君があたしに
与えてくれるものは

計り知れない程貴重な
ものばかり…


その支えあって
あたしは在る。


「いいね、映画。いつ行く?」


きっとあたしは飛びきりの笑みだったと思う。