嬉しかったけど涙はこらえた。


涙を流すことが怖かったから。


幸せを感じる勇気はまだあたしには準備されていなかった。


涙というのは欲しい時に出ない。

欲しくない時に出ようとする。


嘘泣きをよくしたものだ。

汚い濁った涙。

それでも女の涙に男は弱いから…


今あたしが必死で我慢している涙は

輝く事はできるのかな…


嘘なんかじゃない純粋に嬉しい涙。

ちょっぴり痛みを帯びた涙。




そんな涙をあたしは目で飲み込んだ。



純粋な涙ほど


重たいものはないから…


悲しい過去がまた邪魔をする。