私だって礼は言える




感謝するよ…。このまま一人にされたら




助けを求める方法も失っていたかもしれない。




「瑞葵……仕方ないよ」

「…どういうこと?」

「瑞葵が心を閉ざしても…」
「……うん」

「でもそんな少しでも触れたら…簡単に壊れていきそうだ…。」




それは……裏切ること?




「……瑞葵は前はどんな感じだった?」




そこに触れても渚なら少し話せる気がする。




「…そんなに退屈じゃなかったと思う」




ただの…好奇心が、私の質問の意図が、伝わない。




それが、どんどん退屈にさせた…。




毎日が同じように過ぎて行くのがなんとなくいやで




誰か答えを探してくれないか待っていたのに、来ない。




「…中学のときはそんなにってこと?」

「……後半から退屈に思うようになったのが増えた」