なんとなく最後まで我慢して学校が終わるのを待った。
「ばいばい!また明日!」
「うん…バイバイ」
校門まで見送った
奈々の背中が見えなくなるまで…
やっぱり少しの別れでも
別離には代わりないのだから悲しい…。
グッと我慢して一番空が見える場所に行く
今考えると私自信答えなんてないような気がする
誰かいたらと思い
辺りを見渡しても誰もいる
気配はなくて、
先生までもがいない
理科の先生なら知ってると
思ったのに…
あいにく駐車場には車がないからもう帰ったのかな
一人で!あの空を見る特別なところに行こう。
特別というのは屋上!
空気が気持ちいい…
おいしいな
でも上を見上げると空しい
答えがみつからなくて
考えるだけでもいい!この問題を目を背けず一緒に…
フェンスに人指し指を絡ませる…。
「何してるの?」
振り返ると顔が整っている男がいた
服装は私の学校と同じ制服
髪は少し自然に跳ねていた
「何もしてない…。」
どうせ、この男も質問をしたところで意味不明人間と私のことを思いそうだ
「もう下校時間だけど
大丈夫なの?」
言われなくたってわかってる喉までいいかけたが
めんどくさいか
「知ってるだけど、用があるのここに」
「用っていうのは?」
男は近くまできて私の横にしゃがんだ
「聞いても、答えられないよ」
「どうして?」
「正解率0パーセントの問題だから」
「正解者はいたの?」
「誰一人いないだから困ってる」
さらっと自分の気持ちをいった。
「じゃあその問題いって?
興味沸いてきた。」
はは…心の奥で私は笑ってる
「じゃあ、またここにきて
問題教えるよ」
「わかった」
そういって私の前から姿を消した。
あの男もなんの用だったんだろ。
家に帰るとつまらない
ギャラリーたちがいた
「おかえり」
「…ただいま」
「学校楽しい?大丈夫?」
これも毎日言われる
素っ気ない返事の仕方だから
はっきりいってすきじゃない親…
この親も答えを間違えた一人。
「普通だよいたって」
「そう、ならいいけど」
退屈に決まってるでしょ
…
自分の部屋に戻り明日の準備
数学に歴史、国語
嫌いな教科ばっかりで
かばんに入れる力がなくなりそうになりそう…
一つずつ入れて最後の国語をストンといれた。
明日はいいことないかな
こうでも思わなくちゃ
面白くない
「姉さんホッとミルク」
「ありがと」
ホッとミルクを勉強机においてくれたのは
弟、私と違って明るく人生を楽しんでる。
羨ましい
「じゃね、姉さん」
弟、いや名前があるある
わすれそうになった。
翼だ、せっかくもってきて
もらったから飲も
「へぇ興味もってくれたんだあ!」
「うん…今日その問題を教えるの」
「可能性はあるかもね!」
私に送ってくれた奈々の笑顔でも私は苦笑に返してしまう
「男?女?…」
きっと男といったら嬉しがるだろうな
男の部分はトーンをあげて
いったから。
そう思ってしまう
「男、」
「顔は?どんなの?」
「顔はあ、整っている」
「いいね!運命だよ!」
これが?まだ知り合って
ばっかなのに…。
退屈じゃなくちゃそれでいい
「頑張って!瑞葵」
こうしてみると奈々は顔がいい。男も喜ぶだろう
もしも私が男なら奈々を好きになるくらい。
もしもだけどね
それなりに奈々のこと私は気にはいっているのかも。
自分の席に戻る奈々を
みていて思ったことだ
窓の桟に手を添える
「瑞葵さん、何をみてるの?」
「貴方は青か水色って答えるでしょ?」
他のクラスの女の子b
だって可愛くないから
私の顔を覗きこむ、
不思議な顔で
「何を?」
「空、だよ」
「そうだね、ぬりえでいつも空は青か水色だね」
ふっと私の視界から消えて
後ろにいる女としゃべってる
話の紛れに自分の名前が
出される。
どうせ愚痴をいって
いるのだろう。
気にせず空をみる
数秒後にチャイムが鳴った
授業中はノートに絵を書いて1時間を過ごした。
「あっ瑞葵!女子に人気な男子教えてあげよっか?」
子供のように無邪気に笑う
奈々
「うん…どんな人?」
「確か、黒い髪で
自然に跳ねてる顔がイケメンな人!」
自然に?髪はねてる?
昨日会った男?
なわけないか
「そうなんだ興味ないかも」
口が尖ってる、顔が台無しだ
廊下を歩いていた私たち、
窓から丁度屋上が
みえた。
まさか…ね
そんな顔整ってる人が
私に話しかけるわけない
自己暗示して、奈々と同じ方向に目を戻した。
「興味ないとか傷ついたよ
さっき…。」
「ごめん…ほんとに興味なくて…。」
「毎日告白されてる人はちがうよねぇ」
「奈々だって同じだよ」
奈々は私の机に顎をくっつけて、うーうー言ってる
ちょっと沈黙が続いたから
喉が乾いたからミルクティーにストローをさして飲んだ
「瑞葵!もしもその男が問題を解けなかったらどうする?」
「退屈…。それで終わり」
「だろうね」
みんなほぼ同じ答えで
つまらない
前付き合った先輩なんか答えはないっていったんだから
誰も解くことなんかできない
何回聞いても、いい答えが帰ってこないッ…。
わからなくてもいい…
一緒に考えてほしい拒絶せずに…。
きっと私がこんな気持ちでいることさえわかってくれない。
昼休みは白爪草がいっぱい
あるところにしゃがんだ
奈々はまだ昼御飯…。
暇だから白爪草を繋いで花冠にしてみた。
子供の頃はよく遊んだかな
似合わないと思いながらも
頭の上に置いてしまう。
「なっ?あの子ちょー可愛くない?」
後ろの方から声が聞こえる
私の後ろにでも可愛い子が
いるのだろう…
声が収まって気配がなくなったから後ろを振り返った
―――誰もいない
みたかったな…
また白爪草を取って親指と人差し指でくるくるした
つまらない、退屈
「昨日会ったこがいままで
みたことないほど可愛いんだ…。」
またまた後ろの方から声がする、あなたたちの恋愛なんか聞きたくない…。
「お前が可愛いっていうほど?」
「ああ…。」
聞きたくなくても聞こえてくる…。
昼休みでここで過ごすの今日は間違いだったかもしれない
「じゃあね!また明日」
「バイバイ、奈々」
奈々を見送ったあとある場所に向かう
昨日会った男もくるだろう
質問を聞きに
屋上の扉をあけるとまだ
誰もいなかった
屋上から見たら奈々が見えた呼ぶことは可能だけど
手をふって終わるのなら
とおもい呼ばなかった
数分後帰ろうかなとおもった途端
「待った?ごめん」
悪いけど貴方が来なくても
ここにいたから謝らなくていいのに
でも昼休み、二回目に聞こえた声が同じな気がするけど
気のせいか
「いいよ、全然」
「質問教えてくれよ」
覚えてたんだ…
なぜか少し嬉しかった
「空が青いって誰が決めたの?」
「なにか背負った顔でいうね君…。」
男はフェンスに綺麗な指を置いた
「背負ってなんかない、
で、答えは?」
「君は答え知ってるのか?」
初めての返しに困ってしまう私…。
でも知らないから解いてらおうとしあてるのに
「知らない…。」
「難易度高いな、問う人が答え知らないなんて」
男は髪をくしゃりとする
「もう一度聞く、
空が青いって誰が決めたの?答えて…。」
随分感情入ったかもしれない
「答え?探してやるよ」
「えっ?なんで…。」
「解いてほしいんだろ?
顔がそういってる」
私のほほの位置まで
手を下げ、掴むように触った
「じゃあな、また来るから」
探すなんて嬉しかった…。
だけどきっと君に映る空の色も青色だったから
無理だよ…。