しばらくすると、次々にみんなが食堂に現れた。ひとみは泣いていて、双子のケンとマサ、松島悟は揃って顔色が悪かった。どうやら、俺が具合悪くなった為、松島悟が可奈子の遺体を部屋に運んだらしい。


「田中がノックしても返事ないんだけど、まだ起きてきてないのか?」


 双子のケンとマサがみんなに訊くと全員頷いた。


「田中の部屋のドアも壊すしかないな……」


 松島悟の一言で、全員で田中の部屋に向かった。

 昨日と同じ様にドアを壊すと、ベッドの上には田中の死体があった。


 いやーーーーーーーーーーーっ!!


 ひとみが叫び声をあげ、他の奴らは青い顔をして呆然としている。

 今度は俺だけが冷静だった。何と言っても田中を殺したのは俺だからな。

 松島悟は、田中の脈と瞳孔を確かめ首を横に振った。