「さすがに飲み過ぎたなぁ．．．」そうつぶやきながら玄関のドアを力なく閉めた。


すぐに水が飲みたい。と思いながらもキッチンへは行かず、寝室のドアノブに手を掛けた。そして出来るだけ静かにドアを開け、ベッドに目をやる。


「いない．．．」
そこにいるべき人の姿はなかった。


帰ったのか？いや、来なかったのかもしれない。。


なんだか無性に悲しくなってくる．．．



＊・＊・＊・＊・＊・＊


『今日家に行っていい？』

照れながら優（ゆう）は上目遣いで聞いてくる。ホントはいいよって言ってあげたいけど．．．


「ごめん。今日は高校の同窓会なんだ。」


優は少し寂しそうな顔をしながら、『そっかぁ．．じゃあ、ダメだね。』とつぶやいた。


そんな顔を見たら、すぐにでも抱き締めたくなるけど、 仕事場ではそんなことはできない。だって俺達は仕事のパートナーだから。


そして、何より．．．


俺達は男同士なんだから．．．．．