全てを諦めるように目を閉じると、泰人があたしのデニムを脱がせ始めようとした。


その瞬間…


「希咲っっ!!!」


勢いよくドアが開く音がしたのと同時に、あたしを呼ぶ声が聞こえた。


反射的に目を開いたあたしに、一筋の光が射し込む。


「……っ、な……ぎ、にぃ……」


「キャッ……!」


震える唇を動かした時、あたしから絵里香の体が引き剥がされた。


「希咲から離れろっ!!」


そして、次の瞬間には泰人の体が吹き飛んでいた。