そう言って、千晃はベッドを飛び降り、リビングへと走って行ってしまった。 俺はあわてて後を追う。 「嘘って……」 何と言うつもりだった。 でも、無理だった。 なんで? 口を開けない。 なんで? 「ハッピーバレンタイン、大河」 俺の唇から唇を話すと、真っ赤になって千晃がつぶやいた。 そして、その手には……