あたし達はさっさと買い物を済ませ、半ば女の人を引きずるように、デパートの三階にあるカフェに行った。



「け、結婚してるんですか?!」



「うん。」



女の人は、少し赤くなりながら左手をあたし達に見せてくれた。

こんな若くて、きれいで、私服はボーイッシュなのに女のオーラを放ってる人の旦那さんって、どんな人なんだろう?





「あ、自己紹介しようよ。あたし、夏奈ちゃんと今日華ちゃんしかわかんないよ。」



あ。そうだった。



「あたしは、雅ナデシコっていいます。」



「あたしは、反堂スイレンです。」



「あたしは、谷沢ツバキっす!」



あたし達が紹介を終えると、女の人は、ニッコリ笑って、

「オバチャンは、香坂千晃っていいます。今日華ちゃんの高じゃなくて、香る、香ね!」