十五分って短いねー。あっという間だ。
 真里への対策も何も思いつかねえ。

――とりあえず平謝りだ。

 朝からいきなりお母さんに正体バレたり、カズちゃんのとこに連れて行かれたりと、
あまりにいっぱいいっぱいになることが盛りだくさんで、真里にメールすることをすっかり忘れていたのだから。

――これはもう平謝りしかない。

 駅前の改札で真里はちゃんと待っていた。
 予想通りの仏頂面で……ここまで予想通りでなくても良いのに。
 自分自身だからこそ反応が読めるのが今は恨めしい。