「はい、お待たせ」

 待つこと5分ちょっと。
 目の前に出されたコーヒー、目玉焼き、トースト。
 模範的な朝ご飯だ。

「あ……いただきます……」

 コーヒーを一口飲んで
 トーストをかじる、カリっとした食感が美味しい。
 まだ少しボンヤリした頭がスッキリするようだ。
  そのままトーストを2、3口。
目玉焼きに手を伸ばす。

「――やっぱりね」

 私の朝ご飯を食べる様子を見ながらお母さんが急に呟いた。

「やっぱり、あなた隼人じゃないみたいだね」

カチャーン……!
 思わず握っていたフォークを落とす。

……ええ?な、な、なんで?

――なんでバレてるの!?