(早くしねーと時間になっちまうぞ?)

 隼人くんに声をかけられて時計を見る。
 すでに五分が経過……心の準備に時間がかかるんだよぉ!
 ドキドキしながらトランクスに手をかける――。

――目を閉じて大きく息を吐き出す――。

 決心して一気に両手に力を込めて……引き摺り下ろす!
 膝の辺りに感じるトランクスの感触。
 股間の辺りに感じる外気。
 自分なりにショックを和らげるために、
 そーっと、そーっと目を開けてみる。

 まるで悪いと分かっている通知表を覗き込む気分だ。

 目に入ってきたのは……なんと表現すればいいんだろ?
 たまに漫画的な表現でキノコで表現するじゃない?

――あれは間違いだなぁと思う。

 私の感想を率直に言うならば……これは……ナマコ?
 グロテスクなシロモノだ。
 これが大きくなって……なんというか……出るわけだ。

(さて、そろそろ始めないと間に合わないぜ?)

 隼人くんに促され手を触れる……。

 どうか……一回で上手くいきますように……。
 何回もこんな思いをするのはごめん被りたい。