つまり、いつもの妄想ネタを話せ、と。
 そういうワケですな。

「どうよ?答えれるでしょ?私なら!?」

 元のままの私はヤケクソ気味に私に詰め寄る。
 うん、私でもヤケクソになっちゃうだろうから気持ちは良く分かる。
 そんでもって……質問の答えも良く分かる。

 答えてあげようじゃないのよさ。
 覚悟しなさい?

「その……BL小説『聖☆薔薇学園』の……リュウヤでしょ?
リュウヤのお尻を……その自分のアソコに見立てて……パンツの上から……
んで……ノってきたら、オッパイ触って……」

 聖☆薔薇学園というのはシリーズで続いてるBL、少年愛の小説。
 リュウヤというのはその中に出てくる主人公のことだ。
 作品の中で先輩にやられたり、先生に犯されたり、同級生と愛しあったりと非常に多忙な生活を送っている。

 そんな主人公に見立てて一人エッチをするのがいつもの私のスタイルだ。
 流行の言葉で言うならば『腐女子』と呼べるだろう。

 と、ここで私が私の口を両手で塞いだ。
 塞ぐ理由はこれまた良く分かる。

 言ってるほうも恥ずかしかったが、聞いてるほうはもっと恥ずかしいだろうなぁ。
 自分のオナニーの方法を事細かに説明したし。

 でも、これくらい詳しく言わないと信用してもらえないでしょ?

「う……分かったから、信じるから……それ以上は……言っちゃダメ」

 顔を真っ赤にしてる私。

――これで信用してくれた?