(じゃあ、どっかに移動しようか)

 カラオケボックスで何かを注文しても良かったのだが、
 隼人くんの提案で店を出ることになる。
 調子が悪かったため、朝から何も食べていないという真里に合わせて
 駅前のハンバーガーショップに向かう。

 昼頃ともなれば学生が駅前にいたとしても大きな違和感は無いだろう。

 ハンバーガーショップへ向かう途中、
 この道すがらでも真里と隼人くんから疎外感を感じた。
 人目があるので会話はしていないが
 お互いに視線を合わしては微笑みあったりしている。

 なんだか、この二人の様子を見ていると――自分の中で心が軋むような音が聞こえる。