「あのさ、お腹空かない?」

 時刻はお昼近く。
 タイミング的にはそんなにおかしくはない呼びかけじゃないかと思う。
 本当は……この二人の様子を見てるとなんかモヤモヤした気分になって、
 お腹が空くどころじゃないんだけど。

「そうね……軽く何かお腹に入れたいかな?」

 幸い真里は同意を示してくれた。
 隼人くんは魂だけなわけだからお腹が空くわけもない。
 真里の同意を得られなければ危うく呼びかけが不発になるところだった。