そして、和泉君に連れられやってきたのは、人通りが少ない広場。

グラウンドが見渡せるベンチに腰をおろした。


「で?和泉君どうしたの?」

「ん?いや、何もないけど」

「え!?じゃあ何しに来たの?」

「何しにって…。モカに会いたかったから」

「そ、そう…」


そんなにハッキリ言われると恥ずかしいじゃない…。

ひそかに照れていると、和泉君が話し掛けてきた。


「木下怒ってた?」

「え?あ、うん。超ムカつくって言ってたよ…」

苦笑しながら答えると、和泉君も「だろうな」と笑った。