「あ、彼女はそうでもない」

「ほんとだ。彼女じゃないんじゃない?」

目が合ったまま、その女の子たちから遠慮のない素直なコメントを頂いてしまった…。やっぱり和泉君と釣り合ってないんだろう…。


わ、分かってるけど…。

へこむ……。


居たたまれなくて思わず俯くと、真横からゴゴゴゴ…ともの凄い冷気が漂ってきた。


何っ!?

そのただならぬ空気にバッと顔を上げると、和泉君が眉間にシワを寄せながら思いっきり彼女たちを睨みつけていた。


和泉君が怒ってる…っ!!やばいっ!!


「い、行こう和泉君!!ね?帰ろう!!」

今にも飛びかかって行きそうな勢いの和泉君に声をかけ、腕を引っぱりながら慌てて彼女たちの前から去った。