「離してってばっ…!!」

耐え切れず思いっきり突き放すと、和泉君が驚いた様子で私を見た。


「モカ…?」

「あ、あの…!違うの…!ごめん…」

まるで、拒絶したかのように突き放してしまったことに自分でも驚いた。



2人の間に気まずい空気が流れていると、横の方から一際大きな女の子たちの声が聞こえてきた。


「あの人超カッコよくない!?」

「ホントだ!!あ、でも彼女もちじゃーん」

こ、こんな時にまで…。

思わず女の子たちの方に目を向けると、バチッと目が合ってしまった。