「そうか…。でも昨日からってまた急な話だな」

「でしょ!お母さんが勝手に引き受けちゃって、すぐ行ってきなさいって」

「何を教えるんだ?」

「英語と国語」

「だろうな」


まるで分かってかのような口ぶりに少し驚くと、和泉君はまた意地悪く笑った。


「だって、モカ理系は全然ダメだもんな」

「なっ…!!ひどい!!」


でも、実際その通りだ…。勉強を教えてくれていた和泉君なら、私が何が苦手だったか知ってて当然だ。