「ったく、何回言ったら分かるんだよ。もっと堂々としてろ。俺はモカのなんだから」

「そ、そう言われましても…」

「……いい加減、周りに遠慮するのはやめてくれない?」


確かに、和泉君と付き合い始めた頃から言われ続けている。でも、遠慮しているというより、自分に自信がないだけだ。

自分の情けなさに思わず俯いてしまった。



「もっと俺に会いにきてよ…」

和泉君が抱き締めながら耳元で呟き、私の首元に顔をうずめながらうなじにキスを落としてきた。



「…やっ…!!ちょ、ちょっと和泉君!?」


あれ!?いつの間にか、私の話なんてそっちのけになってない…?

和泉君にバイトのことを報告しに来ただけなのに…!!