「ちょっと待ってよ!!俺もまぜてよ!!」

「ふざけるな」


無視されていた後藤君が食い下がってきたけど、和泉君の冷たい一喝で振り払われた。




「後藤君、相変わらずなんだね」

「ああ。いつもあんな感じだ」

お互い苦笑しながら、いつか来た小さな教室に入り、椅子に座った。



「はい、お弁当」

「今日は中身あんの?」

「あるってば!!」

この前の失敗のせいもあって、和泉君が意地悪く笑いながら聞いてきた。

今日は大丈夫だ。持っていく直前までちゃんと確認したもん。


自信満々に答える私を見ながら、和泉君はおかしそうに笑った。