そして、早速純ちゃんの部屋で勉強を始めようと2階の部屋に上がってきたけど、やっぱり最初はお互いの自己紹介からはじめた。

初日からいきなり勉強より、まずはお互いを知らなきゃね、と自分を納得させて。



純ちゃんはお母さんの言っていた通り、地元の中学から一ツ橋学園の高等部に編入した。持ち前の明るさから友達はすぐに出来たけど、やはり、周りの子は皆学力的にレベルが高く、不安になったらしい。

うんうん、私もその道を通ってきたよ~。ついていくのに必死だった。


そんな話をしているうちに時間はあっとういう間に過ぎていった。


「じゃあねモカ先生、また来週よろしくね!」

「こちらこそ!」


学校での授業の進み具合や純ちゃんの苦手分野を確認しただけで、結局勉強は一切しないまま斎藤家をあとにした。