「っばかやろー」

「えっ?」

私の近くで男の人の声が聞こえた・・・・

後ろらへんから・・・・・・・・・

   ばかやろー?私に言ったのだろうか?

    「だからっ!!!!!ばかやろーっ」


またさっきと同じ声が聞こえた。

視線を前に向けると、

なぜか、車が目の前を次々と横切っていく。

「うわぁっ」

私はすぐに後ろに引っ込んだ

「ビックリしたぁー.....」



  「ビックリしたのはこっちだぞぉー」


   「へっ?」
   

後ろを振り向くと一人の男の人が立っていた。

同じ高校生くらいの.......

よく見ると制服は私の学校のと同じだった。

そんなことを考えていると

「だから、あんたが飛び出そうとしてたから!」

とその男が言った。



初対面であんたとかあり得ない!って心に思いながらも



「私飛び出そうとなんてしてません。ただ下を向いて歩いていたら
ここまで来ちゃってたんです。
まぁ、貴方が気ずかせてくれたから助かりました。
有難うございました・・・・・。」

ちょっと、悩み事とイライラが重なって、強く言いすぎた。

でも、その男は

「そっか     怪我しなくってよかった。」

・・・・・・・・・・・・・・・



なんだかやさしい言葉だった。